夕暮れの道ばた。
ふと目を引いたのは、鮮やかな黄色の花だった。
ルドベキア、あるいはブラックアイドスーザン。
名前は定かではないけれど、
光の中で咲く姿は、それだけで十分だった。
逆光を受けた花びらは、金色に透きとおり、
茎や葉の輪郭には細やかな光が浮かんでいる。
足を止め、しばらく見入ってしまった。
自然が描いたアートのように思えた。
この時間、花たちは一日の終わりを祝うように輝きを増す。
背後の建物や影とのコントラストが、
黄色をいっそう鮮やかに引き立てていた。
近づけば、茎の産毛や葉の縁までもがきらきら。
光と影の交わりが、心を洗うようだった。
忙しさの中で通り過ぎてしまう景色も、
立ち止まって眺めてみれば、
こんな美しい瞬間が潜んでいる。
もし道ばたに同じ花を見かけたら、
夕方のやわらかな光の時間に、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
普段とは違う表情の花に、きっと出会える。