地蔵盆のあとに訪れる静けさと、まだ残る夏の暑さ

地蔵盆 風景

地蔵盆の赤い提灯が片づけられると、町内にふっと静けさが戻ってくる。
お供えの甘い匂いと、子どもたちの笑い声が消えたあと、夏がひと段落したような気配がする。
地蔵盆
けれど、暦の上では秋に向かうはずなのに、まだまだ空気はねっとりと暑さをまとっている。
朝顔の花びらが昼前にはしおれてしまうのも、この陽射しの強さのせいだろう。
地蔵盆
秋の気配を探そうと耳を澄ませば、夕暮れに少しだけ涼しい風が混じりはじめている。
遠くから聞こえる虫の音も、夏の名残と秋の入り口が入り交じったような響きだ。
地蔵盆
地蔵盆の飾りを見送ったあとの静けさの中で、季節の移ろいを待つ。
この暑さも、もうしばらくの辛抱。
やがて赤とんぼが、空の色を秋に変えてくれるはずだ。

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