駆け上がる空の下で 風景 X Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2025.08.29 石の階段を、子どもたちが夢中で駆け上がっていく。 一段、一段、足音が軽やかに響いて、空に近づいていくような気配がした。 ふと立ち止まれば、息が切れて胸がどきどきする。けれども、それさえ楽しくて、前を行く背中を追いかける足は止まらない。 頂に着いたとき、雲の粒がぎっしりと敷き詰められた空が広がっていた。 ただそれだけの景色なのに、なぜか胸がすっとほどけていく。 駆け上がることそのものが、もうごほうびだったのだ。 これいいのTOP