小さな背中と補助輪 ― 自転車の練習のひとこま

補助輪つきの自転車 風景

補助輪つきの小さな自転車。

ぎこちなくペダルを踏みながら、まだ頼りないハンドルさばきで、石畳の道を進んでいく。ときどき左右にふらふら揺れて、止まりそうになりながらも、また前へ。
補助輪つきの自転車
子どもの背中というのは不思議で、言葉を発さなくても「いま夢中なんだ」という熱が伝わってくる。ピンクのシャツとヘルメット、まだ大きめの靴。すべてが、少し背伸びをした「わたしのじてんしゃ」と呼びたい気持ちを映しているようだ。

大人から見ればほんの数メートルの距離でも、本人にとっては果てしない冒険。補助輪の音をカラカラ響かせながら進む道の先には、きっと自由の匂いが混じっている。
補助輪つきの自転車
「のれた!」の瞬間は、まだ先かもしれない。けれど、この時間そのものが、もうすでに大切な旅の始まりなのだと思う。

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