湯気の向こうのしあわせ──えび天カレーうどんの昼下がり

えび天カレーうどん グルメ
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なんともあたたかそうな一杯だ。
えび天がふたつ、湯気の向こうでゆっくり衣をしっとりさせている。つゆの香りは、カレーのスパイスにほんの少し出汁の甘さがまじりあって、冬の入り口にぴったりの匂いだ。

えび天カレーうどん

かき揚げも添えられていて、野菜の色が油の中でやわらかく透けている。箸を入れると、うどんの太さとつゆのとろみがちょうどよく絡まって、口の中いっぱいに広がる。

外の風が冷たくなってくる頃、こういう一杯をすすっていると、不思議と心まで解けていくような気がする。
急ぎ足の人たちを横目に、ゆっくり湯気を追う昼下がり。
そんな時間が、案外いちばん贅沢なのかもしれない。

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